オールオンフォーのメリット・デメリット
高齢者の残存歯数は、昔に比べて増えてきていると言われていますが、今もなお多くの人が入れ歯を使用しています。
全く歯のない人の場合、従来の治療法では総入れ歯しか選択肢はありませんでしたが、近年はインプラントによる治療も可能です。
オールオン4(all-on-4)によって、体の負担や費用負担を抑えて、インプラント治療が受けられるようになっています。
オールオン4と総入れ歯の比較
オールオン4と総入れ歯には、次のような違いがあります。それぞれのメリットだけでなくデメリットも把握して治療方法を選択することが大切でしょう。
オールオンフォー | 総入れ歯 | |
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メリット | ・咀嚼機能に優れている(何でも噛める) ・固定されているので食事や会話に影響しない ・骨吸収を抑制できる ・天然歯に近い見た目をしている ・歯を一度に多数取り戻せる |
・保険が適用になるため費用を抑えられる ・ほとんどのケースで適応となる ・治療のリスク・失敗がない |
デメリット | ・外科的治療が必要になる ・治療経験、技術のある医師による治療が必要 ・保険外診療なので値段が高くなる ・治療が適応とならないケースもある ・十分なメンテナンスを行わなければ、失敗やトラブルを招く可能性がある |
・咀嚼機能が低い(自分の歯の10%程度) ・入れ歯が分厚くなりやすく、違和感が生じやすい ・歯槽骨の吸収が進む ・使用しているうちに総義歯が合わなくなる ・外れることがある |
入れ歯を長く使ってきた人のインプラント治療
入れ歯を長く使ってきた人は骨が痩せて、インプラントを埋入するのに十分な骨がない場合もあります。しかし、近年は骨造成によって骨量を増やすことで、インプラント治療が受けられるようになっています。
また、骨量が少ない場合にもオールオン4ならば、骨造成を行うことなく治療ができる可能性もあります。
かつては、「顎の骨が十分にある」ということがインプラント治療適応の条件となっていましたが、近年では必ずしもそうであるとは言えなくなりました。例え骨量が少なくても、骨造成などの処置によってインプラント治療が可能になることもあります。
当院では、長期間総入れ歯を使用してきた80代の方にも、インプラント治療を受けていただいています。
「骨が足りない」という理由で、他院で治療を断られてインプラントを諦めてしまっている人も少なくないと思います。当院では、他院で断られてしまった患者様にも、安心して治療を受けていただいています。
オールオンフォーのアンチエイジング効果
はつらつとした印象のミドルエイジの女性
オールオンフォーのメリットは、「咀嚼機能を自分の歯に近いところまで回復できる」という点はもちろんのこと、若返りの効果もあります。
先にも紹介した通り、総入れ歯を長く使っていると骨吸収が進みやすいです。そのことによって、入れ歯が合わなくなるだけでなく、シワやたるみの原因となり、見た目が老けた印象になってしまいます。
また、入れ歯が原因で口元が気になり、笑顔を見せられなかったり、人前で話をすることが嫌になったりする人も多いです。
オールオンフォー治療によって、見た目が明るくなるだけでなく、表情が明るくなり、はつらつとした印象に変わります。治療後のメンテナンスのたびに、若々しくなっていく患者様がたくさんいらっしゃいます。